面会交流支援を行っていると、この「ヤングケアラー」を軽減させる一助にもなるように感じています?
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A子さんは幼い頃に両親が離婚し、母親と祖父母の4人暮らしだった。母親は週6日の仕事で生計を支えていた。そんな母親の代わりに面倒をみてくれたのが、祖父母だった。「恩返ししたい」。そんな気持ちもあって、積極的に祖父母の世話を引き受けた。
ただ、両立の悩みを明かせる仲間は周囲に皆無。「介護のことはわかってもらえない」。友人と話す気力もなかった。
「あなたが大学をやめても、おばあちゃんは喜ばないんじゃないかな」。祖母の介護サービスの利用計画を立てるケアマネジャーからこう言われ、中退することは思いとどまった。翌年、祖母は認知症の人が暮らす地域のグループホームへ入所した。
父子家庭で育った首都圏のB子さん(27)は小学生の頃から、父親と妹の世話をしてきた。家事だけでなく、時には通院の付き添いや薬の管理をすることもあった。
B子さんが小学生の頃、父親が仕事のストレスでアルコール依存症になり、精神疾患も発症した。妹は小、中学校を休みがちだった。精神疾患を患っていた。「家のことを誰にも話せなかった。感情を押し殺して10代を過ごした」という。
救いだったのが、中高時代の学習塾の先生の存在だ。塾にいる間だけが、子どもでいられる時間だった。その後、大学で心理学を学び、就職して実家を離れるなどし、少しずつ、自分の時間を作ることができるようになってきた。
B子さんは「ずっと何のために生きているんだろうと思っていた。『自分の人生を生きて良い』と言ってくれる人がいてよかった」と話す。