2022年4月の「法の葉」

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こころ旅
NHK BSプレミアム 紀行番組より

かつては俳優というより、プレイボーイとして名を馳せたその人が旅人となり、古希を越えた体で自転車をこぐ。手紙に織り込まれた「言葉」に導かれ、その人は旅をする。登り坂では息が上がり、どうにも苦しそうである。
着いた目的地は、風光明媚な景勝地ばかりではない。名もない神社の脇に流れる小川や、なんてことのないローカル線の踏切。普通なら目もくれないような場所が、手紙の主の胸臆にとどめられたかけがえのない場所で、まるで関わりのないテレビの視聴者にも懐かしさが共鳴する。
旅人は言う「いい所へ連れてきてもらった」
手紙の「言葉」に導かれ、誰かの思い出の地に向かう、その行為は法華経を読むという行いに少し似ている気がした。
法華経をただ上辺で読んだだけでは、目的地に近づくことはできない。そこに書かれた「言葉」を信じ、身に入れ、山坂を越えて道をたどり、喜びがあって、はじめて目的地(幸福)は現れる。

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