帷子市(かたびらいち)

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妙功寺が在る荒尾市府本地区では
毎年8月9日に区民あげての夜市、
「帷子市(かたびらいち)」がおこなわれています。
最近では「小岱まつり」と言っているようですが、
この帷子市の歴史は古く、
荒尾の郷土史家 故 麦田静雄さんの著書「荒尾の昔話」には

    今から約300年前の享保1年(1716年)7月のこと、
   何日かはわかりませんが、
   府本は宿町の許しを受け、
   これから福岡屋・若松屋・大村屋・鍋屋・魚屋・傘屋といった
   宿屋が軒を並べる賑やかな町になっていきました。
    府本では、その後、
   宿町の許しを受けたことを祝って毎年7月のその日に、
   熊野宮から町の南端にかけて  
   呉服・反物・提灯などの市が立つようになりました。
    当時この付近では、その季節になると、
   姑(しゅうとめ)が初嫁にお盆の着物を買ってやるならわしがあり、
   その着物を「初かたびら」と言ったことから、
   この市は「かたびら市」と呼ばれたと言われます。
    明治維新後、太陽暦がとり入れられてから、
   かたびら市は8月9日に決められたらしく、
   その後しだいに
   おもちゃ・バナナ・氷などの店も並ぶようになったということです。

  と書かれています。

 現在の帷子市では、
区民の子供会や婦人会、青年団で出店する
焼きそば、カレー、金魚すくい、おもちゃくじの他、
地元西川養蜂場養蜂園の蜂蜜販売、
露天商のかき氷、たこ焼き、焼き鳥などの露店が並び、
紙ひこうき飛ばし大会やペタンク大会、
スイカ割りなどの参加型ゲームも行なわれ
玉名太鼓や盆踊りで盛り上がります。
 

 一見どこででもあっている様な夜市ですが、
じつはこの夜市では、
公民館内で地元生誕の仏教詩人「坂村真民」さん関連の展示会も開かれており、
なにより、2003年に経済産業省指定伝統的工芸品に指定された
小代(小岱)焼きの販売があり、
地元のふもと窯、末安窯の陶器も特価で販売されます。


小代(小岱)焼き、陶器好きの方、
一年に一度のこの機会にぜひ足をお運び下さい。

日時:毎年8月9日16時〜21時
会場:ふもと公民館広場(荒尾市府本)

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