國前寺について

ごあいさつ

当寺はその昔弘法大師によって開かれ、約1200年の歴史があります。

開創
 日蓮聖人のご遺命により、皇室奏聞・帝都弘通の洪業を果たされた日像上人は、次の宿願を果たすべく、この広島に錫を進められた。
 上人は、25才の折、鎌倉由比ヶ浜での厳冬一百日の苦修錬行を積まれ、満願の日に波題目を感得されている。また、日蓮聖人の大曼荼羅が「七浦様」に授与されていたたため、日像上人にとって、海の守護神である七浦様に参詣してこの曼荼羅を拝し、当地に法華経の教えを広めることは念願であった。七浦様とは現在、観光地で名高い安芸の宮島の別称で、七面天女と共に陰陽二体の法華経守護神と伝えられている。

縁起
暦応3年(1340)、当地を訪れた日像上人によって開山。開基は暁忍。もとは真言宗寺院であったが、上人の教化によって暁忍が帰伏改宗し、当初は暁忍寺と称した。その後、明暦2年(1656)、20世日勝上人の代に藩主浅野光晟、夫人の自昌院(前田利常の姫)の帰依により、寺領二百石を拝領、七堂伽藍が完備され、浅野藩菩提寺國泰寺の「國」と自昌院(満姫)生家前田家の「前」を取り、「國前寺」と改称された。

暦聖
当寺の開山は日像上人、二祖が暁忍上人であるが、三代目としては備前(岡山)に福林寺を創立するため巡錫中であった大覚大僧正がその法燈をつがれた。

本堂・庫裡(国指定重要文化財)
山門及び参道を構成する境内地(市指定重要有形文化財)

ばけもの槌
宝暦年間(1751-1764)、浅野藩に稲生武太夫という、剣技にすぐれた兵法指南の男がいた。この武太夫は、ばけもの退治の名人でもあり、各地で天狗・狐狸の如き妖怪の退治にあたり名声を高めていた。ある日、ばけものの対象が武太夫のところにやってきて降参を申し出て、木槌を置いて帰っていった。この木槌を送られてからというもの、ますます武太夫の武勇伝は格別のものとなったという。
 その「ばけもの木槌」は当寺の宝物となっている。

住所

〒732-0048 広島県広島市東区山根町32-1

交通アクセス

JR広島駅下車、徒歩14分

正式名称 自昌山 國前寺(こくぜんじ)
住所 〒732-0048 広島県広島市東区山根町32-1
駐車場 有・20台
電話番号 082-261-4578