二月 なまぐさ説法

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節分の海苔巻き                                平成31年2月

 今月は節分の月ですので、節分についてお話ししましょう。「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前日が全て節分ですが、今は立春の前だけを節分と呼ぶようになりました。豆まきは「魔を滅する(無病息災)」に通じ豆をまきます。じゃあ、何故節分に海苔巻きを恵方に向けて食べるのでしょう。
 海苔巻きを切らないで丸ごと食べるのは「縁を切らない」という意味だそうです。7種類の具材を入れて七福神にちなみ、福を巻き込むと言う縁起があるようです。福を身に納めると言う意味にもなりますね。諸説ありますが、江戸時代末期に大坂(大阪)、船場の商人たちが、商売繁盛を願って始まったと言う説が最も有力でしょう。
 しかしこの風習は一度廃(すた)れてしまいます。1970年に大阪の海苔問屋協同組合が、道頓堀で海苔の販売促進キャンペーンとして復活させて以来関西地方を中心に広まっていきました。「セブンイレブン」を中心にコンビニ・スーパーがこれに乗っかって全国的にブームになっていったのでしょう。
 まあ、イベントごとは必ず裏に業者が関わるのは世の常です。一般市民は興味をそそられると、それにまんまと乗っかってしまいます。コンビニやスーパーでは1月末から2月は一年で一番売上が減少する季節なのです。寒さも影響しますが、旬の目玉がないのもこの季節。そこに節分・バレンタインデーが入ってくると、大きな収入源になります。
実は最近東京築地辺りを中心に、あるイベントを広めていこうと言う企画が企業の販売促進も含めて始まっています。
 4月8日の御釈迦様の誕生日「花まつり」にスポットを当てようというのです。築地といえば築地本願寺がありますが、大々的に花まつりをPRして東京を中心に広まってくれたらキリストさんの誕生日のクリスマスに追いつけ追い抜けと世界へ広まって行くかもしれません。
期待したいですね。これには私もまんまと乗っかりたいと思います。笑 今年の恵方は「東北東」です。海苔巻きを口にほうばり今年の福を身に納めたいと思います。
 また2月の10日には前年の11月1日から始まった日蓮宗の百日の大荒行が終了して、行を終えた僧侶が各地で水をかぶりながら、国の祈願・参拝者の無病息災の祈祷を行います。私の弟子である息子の友達も今年荒行に入りました。結婚して子供が生まれたばかりの入行です。三十五日が終わり、昨年12月に面会が始まると奥様と生まれたばかりのお子様も、私の息子夫婦と一緒に面会に行かれたそうです。面会所で修行して風貌が変わったご主人をご覧になってご心配された事でしょう。もちろんお子様にも修行僧は触れることはできません。無念ですが、お顔を拝見するのみの面会でした。そして別室でご主人に初めてのご祈祷をお受けになった時の事です。修行僧は百日の修行中に写経したお経を筒に納めた撰経(せんきょ)と言うものを、ご祈祷を受ける人の体に当てます。ご主人はその撰経を当てるときに、初めてお子様の体に触れることができました。涙でお経が口ごもったのを私の子供は聞いたそうです。子供は初めてのご祈祷と共に、暖かい真心もお受けになったことだと思います。2月3日は姫路   法華寺も山崎 法伝寺も節分祈祷会。ご参拝をお待ちしております。

                                       法華寺霊神祭引用

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