妙法蓮華経の持久走 三周目 分別功徳品第十七

 先の如来寿量品において、お釈迦さまの寿命は永遠であると説かれ、弟子たちを見守っていると説かれました。
 お釈迦さまが永遠にいらっしゃると聞いて喜んだ菩薩さまたちは、それぞれの能力、理解に応じて様々な功徳を得られました。その功徳とは、滞りなく相手の願いに応じて法を説く功徳。限りなく世に伝わる法を説く功徳。障害があっても退かず法を説く功徳。報いを求めることなく法を説く功徳などです。
 また六波羅蜜という修行を説かれます。六波羅蜜とは布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧のことです。布施は施しの修行。持戒は戒めを持つ修行。忍辱は辱めに耐える修行。精進は常に佛道を修行すること。禅定は乱れる心を定める修行。智慧は問題を解決し真理を求める修行です。
 しかしこの六波羅蜜よりも、お釈迦さまが永遠にいらっしゃり、自身も佛に成れると信じ喜ぶ心を忘れないことが重要だとお釈迦さまは説かれるのです。漠然と修行を重ねるのではなく、初心を忘れない心構えが大切なのです。

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