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お釈迦さまが瞑想より立ち上がり、舎利弗尊者に語りかけます。
「佛の法は、佛のみが理解できる。聞いた者が驚き、信じることができないから法を説くのを止めよう」
舎利弗尊者は「法をお説きくださいと」お願いするのですが、お釈迦さまは断ります。お釈迦さまが３回、法を説くことを断り、舎利弗尊者が３回お願いしました。
そのやりとりを見て、弟子のうち五千人は退席します。お釈迦さまは、退席される弟子を引き留めようとはせず、むしろそれで良しと仰います。また退席した五千人の弟子は「罪深く、まだ得ていないのに得ていると思い込んでいる」と述べられます。そしてお釈迦さまは「今この場には法を素直に聞ける者だけがいる」と述べられます。
お釈迦さまは「私の願いは、すべての人々が私と等しく異なることがないいようにすることであった。私の願いは達せられ、満足している」と述べられるのです。つまり素直に法華経を聞き行うことにより、全ての人々が成仏すると説かれるのです。
方便品のポイントは、お釈迦さまは弟子たちが法華経を聞くことにより、驚き疑いを持つことを心配されています。だからこそ法華経を説くことを三度、止めました。それにたいし舎利弗尊者が三度、法華経を説くことを請われたのです。すると五千人の弟子がこの場を立ち去ります。お釈迦さまはその弟子たちを引き留めません。むしろこれで、驚き疑い持つ者がいなくなったので、安心して法華経を説かれるのです。成仏の条件は、素直に法を聞き行うことと説かれます。
私も難しいからと敬遠し、大切なことから退席していないか、振り返る今日この頃です。
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