妙法蓮華経の持久走 法華七諭 衣裏繋珠の譬え

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 衣裏繋珠の譬えは妙法蓮華経五百弟子受記品第八に説かれます。五百人の弟子たちが、お釈迦さまに、記を受けた喜びを述べます。

 友人が二人で食事をしていました。一人が酒に酔って寝てしまいました。もう一人は用事があり、立ち去らなければなりません。寝ている貧しい友人の衣の裏に宝の珠を繋ぎました。
 目を覚ました貧しい友人は、宝の珠に気づかず、困難な日々を過ごし、わずかな報酬に喜んでいました。
 時がたち二人はまた出会いました。友人は「君のことを思って、宝の珠を繋いだのに、どうしてまだ苦しい生活をしているのですか」と驚きました。貧しい友人は宝の珠に気づかなかったことを恥じるとともに、大いに喜びました。

 この諭えでは、友人がお釈迦さま、貧しい友人が弟子たち、宝の珠がお釈迦さまの教えにあたります。
 お釈迦さまから宝の珠である素晴らしい教えをいただいていたのに、弟子たちは気づかず、少しの結果に満足していました。お釈迦さまに、素晴らしい教えをいただいた弟子たちの、反省と感謝を伝える諭え話です。

 「冷や酒と親父の小言は後になるほど効いてくる」という言葉がありますが、師匠の言葉がよくよく効いてくるようになりました。いろいろな場面で、いろいろな言葉をかけられてきましたが、おおよそは「ささっとやれ、丁寧にやれ、段取りを考えろ」となります。
「ささとやれ」は悩んだり怠けたりすることなく、行動にうつしなさい。
「丁寧にやれ」は焦らずに、時間をかけて根気よく続けなさい。
「段取りを考えろ」は熱中しすぎて周囲に迷惑をかけてもいけないし、時間が足りなくてもいけない。何時までどのくらいまでと計画を立てなさい。
という意味かなと思って、師匠の言葉をかみしめています。言ってみれば私の宝の珠なのです。

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