妙法蓮華経の持久走 二周目 四 四大声聞

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 お釈迦さまと舎利弗尊者のやりとりを見聞きし、四人の長老が進み出てきます。四人はお釈迦さまの教団のリーダーであり、四大声聞とも呼ばれます。四人を説明しますと、
①須菩提(しゅぼだい)尊者 お釈迦さまの十大弟子の一人。解空第一といわれ、「空」にたいする理解が第一といわれます。
②迦旃延(かせんねん)尊者 お釈迦さまの十大弟子の一人で、論議第一といわれます。
③摩訶迦葉(まかかしょう)尊者 釈尊在世中の十大弟子の一人で、行法第一といわれます。お釈迦さまが亡くなってから、長老として教団を統率しました。
④摩訶目揵連(まかもっけんれん)尊者 お釈迦さまの十大弟子の一人で、神通第一といわれます。
 四人はそれぞれ修行を積み、リーダーになっていましたが、お釈迦さまのようにはなれない、かなわないと自分で壁を作っていたのです。お釈迦さまと舎利弗尊者のやりとりを見て四人は、
「私たちもお釈迦さまのように成佛できると理解しました」
とお釈迦さまに言いました。するとお釈迦さまは、
「私は常に同じ法を説いてきましたが、聴衆によって受取かたが違いました。あなた方はよく理解しましたね」
とおっしゃって、四人が成仏できるという保証である、記を授けるのです。
 舎利弗尊者はお釈迦さまの言葉を聞いて、すぐに理解し、四人はお釈迦さまと舎利弗尊者のやりとりを見て、漸く理解することができました。お釈迦さまは同じ言葉を説かれてきたのです。受取手によっては、思い込みや、経験などが壁となり、すぐには理解できないのです。

私自身も固定観念、経験が邪魔をして素直になれていないか。また人に言葉をかけるとき、解りやすい言葉を選べているか、今一度、振り返りたいと思います。

次回は6月1日ごろに更新します。

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