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龍華 大本山 妙顯寺

【Ryuge Myokenji】

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心のエネルギー不足

お彼岸もお中日を過ぎました。

最近テレビを見ていますと、アナウンサーの人がよく「シルバーウィーク」と言っています。どうやら、9月19日から23日までを「シルバーウィーク」と呼ぶそうです。調べてみますと、この言葉は
「ゴールデンウィーク」と同じ1950年代にはすでにあったというから驚きです。

 みなさんご存知の通り、元々この時期は20日から26日までは秋の「お彼岸」と呼びます。よく見ますと「お彼岸」の期間と「シルバーウィーク」の期間は重なっており、なんともややこしい呼び名が増えたなと思っているわけです。仏教者としては少し悲しい出来事かもしれませんが、これからは
「お彼岸」という言葉よりも「シルバーウィーク」という言葉が聞き慣れる時代かもしれません。
 

そもそも「お彼岸」はいつから始まったのでしょうか?
正確には定かではありませんが、『日本後紀』では806年に「毎年春分と秋分を中心とした前後7日間『金剛般若波羅蜜多経』崇道天皇のために転読させた」と書かれており、少なくとも「平安時代」には国や貴族の間で行われていたことが分かります。そう考えますと「お彼岸」という行事は千年以上日本人と共に生きていた行事であり、ある意味日本人の宗教心を強く表した行事かもしれません。
 
みなさん、お彼岸のときにお寺に行くとお坊さんから「六波羅蜜」をしましょうとよく言われるかと思います。これは6つの修行方法であり、それぞれがそれぞれの心に対する修行方法になります。
 
《方法》     《心の状態》
①布施 → 慳貪(けんどん・けちで欲張り)
②持戒 → 驕慢(きょうまん・人を見下す)
③忍辱 → 瞋恚(しんに・怒り)
④精進 → 懈怠(けたい・なまける)
⑤禅定 → 散乱(さんらん・心が不安定)
⑥智慧 → 愚痴(ぐち・智慧に暗いこと)
※無量義経十功徳品第三より
 
 
これを見て、「私には慳貪もあるし、驕慢もあるし・・・とたくさんあてはまる・・・」と思った方、その方は大丈夫です。
逆に、「ふーん、そうなんだー」と思われた方、要注意です。
 
なぜなら、これは誰しもが持っている心であり、この中で自分が持っていない心は一つもないのです。しかしながら、いまの現代人は「ふーん、そうなんだー」と思ってしまう人は多いではないでしょうか。
そこで、私はお彼岸中にはまず「自分の心を見つめてみましょう」とよく言っています。
 
先日買った本で
鍋田恭孝
「子どものまま中年化する若者たち〜根拠なき万能感とあきらめの心理」
という本を読みました。

 長年精神療法に関わってきた著者によると、今の子どもたちは
「いつまでも親離れせず、遊び気分を抱き、ファンタジーの世界を好み、未熟な自己中心性を抱き、友達からの承認を求め続けるなど、子どものままの生き方をする。その一方で、リスクを避け、今の生活レベルを守り、家族だけを大切にし、上から言われたことには反抗せず、与えられた狭い世界に順応し、ワクワクすることよりも、ゆったりできることを望み、何よりも居心地の良さを大切にする。これは中年の生き方だ。今の若者は、中年のような子どもとして、子どものような中年として、ずっと生きていく。」
と書かれていました。

 さらに、著者は精神病の質も80年代以前の若者と90年代以降の若者で変わってきたと述べています。それは、「わからない」「別に」「何となく」「微妙」という言葉が代表するように「エネルギーの低下」や「主体性の低下」、「物語の喪失」、「何としても社会に参入しなくてはならないという思いの喪失」、「追い求める理想像や社会共通の価値基準の消滅」、「脆弱な自己愛」などが精神病のやりとりの中で見られるそうです。
 私はここで出てくる子どもたちと同じ世代であるため、すごく共感して読みました。ただ、この問題は単なる子どもだけの問題ではなく、日本の現代人の問題ではないでしょうか。一言でいうなれば、
 
「精神的なエネルギーが不足している」
 
これが現代人の抱える大きな問題ではないでしょうか。エネルギーの使い方うんぬんの前に、エネルギー自体が不足してしまっている。自分の心が大変危険な状態であるのにも関わらず気づいていない・・・そんな状態が今の社会で起こっていると思います。
 
身体はしっかり休んだけれども、なんか力がでない・・・
 
そんな経験はないでしょうか。それはもしかしたら、自分の心のエネルギーが栄養不足になっているサインかもしれません。しかし、私たちは普段から自分の心のことを見ていないので、サインに気づくことができないわけです。
そのサインに気づくためにはどんなときに自分はイライラして、どんなときが楽しいのかなど自分の心をよく観察し、そしてどうしてそんな状態になるのかと考察するといった普段からの努力が必要なのです。
 
身体の栄養補給だけでなく、心にも栄養補給を!

これからの休日には身体のことだけでなく、心のことも考えてみてください。

 
写真は境内に咲いた《彼岸花》。花言葉は「独立」「情熱」「再会」

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