機関紙辻説法『生きる力を求めて』

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 本年も残り少なくなりました。強い寒気の影響で金沢では22センチの積雪となっているようです。羽咋市は降雪量も少なく道路の雪も融けてしまっています。しかし降雪量の多い地域では交通障害が発生するおそれもあります。くれぐれもお気を付け下さい。 
 能登日蓮宗で発行している機関紙辻説法『生きる力を求めて』の令和5年お正月号が出来上がりました。巻頭法話は、本山妙成寺貫首の山田日潮猊下が執筆されました。(写真) お正月には少し早いですが、『いつも法華経と共に』と題するご文章を掲載させて頂きます。  合掌

『いつも法華経と共に』  山田日潮
 令和5年1月新春を迎えました。皆様にとり最良の年となりますよう心よりお祈りいたします。昨年私は再び妙成寺の代務住職を勤める事となりました。今年は新貫首様をお迎えする事が出来ますのでそれ迄の期間宜しくお願い申し上げます。
 私は子供の頃、親から“喧嘩などしてはいけない。拳を振ったら先にした方が負け。勝ったと思っても悪者になるよ”と言われました。小さな諍いの引き際が判らず次第にエスカレートする事があるものです。後悔先に立たずになります。これはあく迄子供が起こす過ちです。しかし数々の反省の歴史がありながら、世界の平和と人類の幸福の為にリードすべき大国のリーダーが身勝手な理屈をつけ他国を侵略し思惑がはずれ引っ込みがつかず破壊と尊い人命を奪い続けている国があります。この他、女性の人権を認めぬ国、武力で国民を抑え込む国、まるで時代が逆行しているかのようです。
 日本の周辺にも核武装を進めたり、莫大資金で軍事力を増大し海洋進出する国、共に人権を認めない国のようですので、これらの資金を人々の為に使えば多くの人が救われ、権力なしで尊敬の念も得られると思うのですが。我が国も先の国のような危害をいつ受けてもおかしくない状況にあると思います。
 国内では新型の感染症が終息せず、各地で受ける自然災害は年々増え、被害は拡大しており、人々の不安・心配・悩みは日蓮聖人の時代と何ら変わりません。日蓮聖人は“すべて凡夫の菩提心は多く悪縁にたぼらかされ、事にふれ移りやすき物なり”と仰います。人の心は変わり易く、時により価値観も違って来ます。逆行・後退はあっても、どの時代にも正しい事を確り見極めようとする心を持つ人が必要です。仏様の心が持てるよう精進しながら“法華経を二人・三人・十人・百千萬億人”と唱え伝え、その様な事を思う人が増えればと思います。現在人類・地球を大事とし、共に生きようとする心が何よりも必要とする時代と思うのですが。
 

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