傳光山 高照寺について

ごあいさつ

「イチョウ寺」ともいわれる当山高照寺は、1480年以来続く伝統あるお寺です。

 
お寺が朝市発祥の場所に建っていることからも、古くから信仰の集まる場所として地域の人々に守られてまいりました。
現在は佐々木光道住職のもとへ遠方からもご相談に来られる方々がたくさんおられます。住職は法華経の教えと九星気学をもとに相談を受け、悩みの本質をつかみ、相手の望むことを伝えるのではなく本当に相手の為になる教えをお伝えすることを大切にしています。

 
親のようにやさしい心を持ちながらも、時には厳しく接してくれるその姿に相談者は強い安心感を感じるようです。

 
住職は 「お寺の役目としては、文化財のお祖師様、天然記念物のイチョウをお守りしていくことであり。
僧侶としての役目は、亡くなった人々の成仏と、生きている人々の助けになることです。これからもできる限り、亡くなった方々の御霊を供養し、子供のこと家庭のことで悩みを抱えている方々力になっていきたい」
また「過疎化が進み後継者の少なくなる勝浦市において、未来を担う大事な子供たちを見守っていきたい」ともおっしゃっておりました。

 
どうぞ、何かに悩み指針の欲しい時には当山にお参りいただければ幸いです。

 

〜おっぱいイチョウの昔話〜

 勝浦の朝市通りに、高照寺というお寺があります。このお寺の境内に、奇妙な形をしたイチョウの大木があります。木から枝がいくえにも広がり、この枝からおっぱいの形をした幹が伸びています。おっぱいの形をした幹はいっぱい垂れ下がっています。どの幹にも白い乳が出てきそうに、それはそれは豊満なおっぱいの形をしています。このイチョウの木に、こんな話がいい伝えられています。

  むかし昔のことです。
その年は天気不順で、雨の少ないジリジリ照りつける暑い夏かと思えば、秋には何度も台風がやってきて大雨が降り、大洪水となりました。そのため秋になっても、ひとつぶの米もとれまれんでした。
ついていないことには、海もシケ続きで、海の幸も少ししかとれませんでした。
 
高照寺の近くの十兵衞の家も。食べるものといえば木の実と、浜にうち寄せるわずかばかりの海草だけでした。十兵衞と妻のおよねは、来る日も来る日も悪天候を嘆いていました。
 およねは痩せ衰え、とうとうおっぱいも出なくなってしまいました。納屋に蓄えておいた米で乳飲み子に粥を作って食べさせていましたが、米も底をつき、一粒のお米もありません。お腹をすかした乳飲み子は、弱い声で、夜となく昼となく泣き続けていました。
 困り果てて、近くの家に
「すみません、少しばかりお米を分けてください」
と頼みに行きました。でも、分けてもらえませんでした。どの家も人に貸すほどの米が無いのです。
 やがて乳飲み子は、泣く声もしだいしだいに弱くなり、泣く回数さえ少なくなってきました。まるまる太って可愛らしかった顔も、見る見る痩せてきました。

 虫の鳴く、月夜の事でした。時々、思い出したかのようにか細い声で泣く乳飲み子を抱いて、およねは裏の出入り口より外に出ました。乳飲み子と対照的に、秋の虫は高い声で鳴いています。

「満足におっぱいもやれねえ、おっかあを許してや・・・・こんなひもじい思いをするくら
いなら、生きていても・・・」

乳飲み子に頬ずりしながら、海に向かいました。
 高照寺の門の所にさしかかった時です。泣きながら海に向かうおよねを見つけた和尚さんは声を掛けました。

「こんな夜更けにどちらへ・・・」

およねの耳には聞こえません。ただしっかりと乳飲み子を抱いているだけです。和尚さんに肩をたたかれたおよねは、やっと和尚さんに気づきました。

「どうされました・・・悲しいことでもあるのですか」

「この子が不憫でなりません。私の乳が出ないので、このように泣く声も出なくなってしまいました。このままではこの子が可哀想でいっその事二人で今夜・・」

和尚さんは、乳飲み子をおぶったおよねを本堂にあげてやり、お経をあげました。
 すると不思議なことに、およねの胸は重たいような、膨らんできたような感じになってきました。およねが乳飲み子の口におっぱいを含ませてやると、ごくごく飲むではありませんか。白いおっぱいが乳飲み子の口元からぽたぽた溢れています。

「お、おっぱいが・・・。おっぱいが出る出る・・・おっぱいが」

およねは、涙を流して喜びました。乳飲み子は夢中で飲みます。やがて、満足した乳飲み子はスヤスヤ寝に入ってしまいました。
 
 高照寺の和尚さんのお経で、おっぱいが出るようになったおよねさんの話は村中に広まり、評判になりました。それを聞いて、おっぱいが出なくて困っている人達が高照寺にやって来て、和尚さんにお経をあげてもらうようになりました。すると不思議なことに、皆おっぱいが重くなり乳が出るようになるのでした。
 やがて和尚さんが亡くなりました。和尚さんの墓の側に一本のイチョウの木が植えられました。イチョウの木はあっという間に大きくなり、枝におっぱいの形をした幹を沢山つけました。
 そうして、やがて誰言うともなく、このおっぱいの形をした幹に触ると、乳の出が良くなると噂されるようになりました。
 今も、おっぱいの出が悪い婦人がこのおっぱいの幹に触ると、おっぱいが豊かになり、いっぱい乳が出ると言われています。

             お し ま い

 

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住所

〒299−5234 千葉県勝浦市勝浦49

正式名称 勝浦市 傳光山 高照寺(でんこうざん こうしょうじ)
住所 〒299−5234 千葉県勝浦市勝浦49
電話番号 0470-73-7474
メールアドレス kousyoujijim@gmail.com