講演会:大阪妙見閣寺 竹内日祥師

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竹内先生の伝える一念三千
此の度の講演会のテーマである、「有機体システム科学の哲学」と聞きなれない言葉と、分厚いレジュメを眼前にして、大変に難解な講義であろうと予想したのは私だけでしょうか。
不安を抱えながら拝聴しているうちに、これはとても実践に即した内容を仰っていることが伝わってきました。「一念三千」という極めて難解な宗教的概念を理解することは、とても困難なことです。しかしながら、法華経を広める為には自らが出来る範囲で実践していかなければならないことです。
そういった中、竹内先生の経営アドバイザーとしての立場からの解説は、成程と感ずることばかりでありました。まず有機体システムとは、多数の複雑的要素が「緊密な相互作用」によって成り立つシステムだということです。ものごとを合理的、客観的に分析してきたこれまでの社会科学、自然科学では解決のつかない分野であり、それこそが「一念三千」の概念そのものと解説して頂きました。
ある組織の全体と、それを構成する部分は不可分であり、各部分の内部に全体の要素が包まれている、だからこそ部分が変われば、全体も変わるということで、具体的には、個人の意識が高くなれば、所属するその会社や組合の組織が高まるということになるのです。これは一人一人が「当事者意識」を持ち仕事をすることであり、自らが会社そのもの、組織そのものであると自覚して日々の業務を全うしなければならないのです。
私たちはともすれば、目の前の問題を誰かの責任にしてしまいがちです。しかしそうではなく、全ての問題は自らの責任であると自覚し行動することが、解決への道と繋がるのでしょう。私たちも自らの実践行により、法華経を広く伝えるべきと、改めて思い直す機会を頂く講義でした。

山梨日蓮宗青年会事務局

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