寒い季節の心の修養、寒中唱題修行

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お寺では1月20日〜22日の3日間にわたって寒中唱題修行を行いました。
二十四節気の24番目、1年で最も寒いとされる「大寒」(だいかん)のこの時期に
お寺の周囲の地域を東西南北に分け、3日間唱題行脚を行います。
寒さがいっそう厳しくなる季節です。
人は、寒いと身をちぢこませ、言葉も少なくなって周りの人にあまり気を使えなくなったり、怠け心を起こしていつまでも布団やコタツの中にいて外に出ず、寒さによって気を落ち込ませたりするものです。
この寒中唱題修行は、寒い時期に外に出て、お題目をお唱えして声を出し、お題目と共に歩いて行くということを実感する中で、寒さに負けない心をととのえていく、心の修養行です。
みんなで声を出し行脚をすれば、必ず身も心もあたたまります。
毎年3日間参加される方もいれば、1日だけ、2日だけと参加される方もいらっしゃいます。
休憩を入れながら約1時間ほどの行脚になりますので、ご自身の体の調子と相談しながら、厚着をされても構いませんので、無理のない形でのご参加をおすすめいたします。
なかなかいきなりの参加はむずかしいという方は、寒い季節お一人で外を歩かれる際などに、小さな声でもいいのでお題目をお唱えしながら歩いてみるのも良いでしょう、行っていくうちにだんだんと心がととのえられ、身も心もあたたまっていくのを感じられるかもしれません。
本年は、20日は晴れたので外へ出て行脚を行いましたが、21日・22日と雨となった為、安立寺本堂での唱題修行となりました。
日蓮宗では、僧侶が行う修行として「寒百日の荒行」というものがあります。
立冬の頃より、大寒を過ぎて立春の頃に至るまでの百日間に、お堂に籠もり1日に水行と読経を何度も繰り返す、睡眠時間は少なく、食事も簡素なものを日に2食、ひたすらに行を加え続け自らの心と力を整え高めます。
僧侶しか行わないものではなく、お檀家の方でも行えるものとして、お寺では寒中唱題修行を行っています。
小さくても、少しずつでも、行っていくことが心と体にはとても良いことです。
少しずつ、少しずつ、だんだん、だんだん。
 
※写真は1月24日時点の、鐘楼堂前の紅梅です。少しずつ、つぼみが開花してまいりました、満開まではもう少しでしょうか。

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