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今年も、日蓮宗の開祖である日蓮聖人がご入滅された10月13日を迎えます。
今年で731遠忌となる「御会式(おえしき)」の日です。
分かりやすく言うと、日蓮聖人のご法事ということになりますが、聖人を偲びながら、有り難い教えに出会えたことを喜ぶ、お祝いの日でもあります。
 
弘安5(1282)年のこと。
体調を崩された日蓮聖人は、湯治のため、9年間を過ごされた身延の地を後にして、常陸の湯に向かわれます。
約200キロの長い道のりを馬に乗り、11日かけて池上宗仲の館(現在の東京都大田区・大坊本行寺)に到着されました。
容体は思わしくなく、ご入滅を悟られた日蓮聖人は、亡き後に法華経を広める六老僧を定め、安らかな世の中となるよう、法華経弘通を託され、弟子信者らには最期まで『立正安国論』の講義をされたといいます。
そして、10月13日午前八時頃、枕元には「臨滅度時の御本尊」(神奈川県鎌倉市妙本寺蔵)が掲げられ、弟子信者らが法華経を読む中、静かに61年の御生涯を閉じられました。
 
こうしたことから、聖人が亡くなられた東京・池上では「御会式(おえしき)」が特に盛大に催されます。
亡くなられた日の前夜12日の夜には、東京・池上の街には屋台が連なり、たくさんの笑顔が集い、活気にあふれ、多くの人々が纏(まとい)や万灯を振りかざして笛や太鼓を奏でながら、池上本門寺(東京都大田区池上)の大堂(祖師堂)を目指します。
明かりを灯した万灯練供養が出るのは、聖人に報恩感謝のお灯明をお供えするためです。
万灯は紙で作った造花で灯明輝く宝塔を飾ります。
これは、日蓮聖人がなくなられたとき、庭先の桜が時ならぬ花を咲かせたという故事からきています。
 
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お題目の声と、うちわ太鼓の音の響き。
かねと笛の軽やかな音色。
にぎやかに舞う纏(まとい)。
 
お会式桜に飾られた華やかな万灯が全国から集まり、光り輝く様子はとても幻想的な光景です。
万灯の連なりは、そこに連なる人の想いであり、威徳を偲ぶ「心の灯」です。
ぜひ一度、池上本門寺の御会式にお参りされてみてはいかがでしょうか。
ご遠方の方は、インターネットでも当日の万灯練供養や臨滅度時法要の様子が中継されますので、ぜひご覧ください。
詳しくは池上本門寺のホームページ(http://honmonji.jp/)まで。
 
日蓮聖人の教えに出会えた喜び、毎日を暮らせることへの感謝の気持ちで、心躍る一夜にしたいものです。
 
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