立正安国・お題目結縁運動 いのちに合掌

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四海唱導 宗門随一 勅願霊場

龍華 大本山 妙顯寺

【Ryuge Myokenji】

602-0005 京都市上京区寺之内通新町西入妙顯寺前町514

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寺ブログ

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鐘つきマスター

そろそろ今年も終わりに近づき、31日に行われる「除夜の鐘」がやってきますね。
除夜の鐘」のときは近くのお寺に行く!という人も多いのではないでしょうか。
今月は私がいつも「除夜の鐘」で思うことがありましたので、こちらを先に書かせて頂きます。
 
みなさんが「除夜の鐘でつく鐘のことをよく「釣鐘(つりがね)」だとか、「梵鐘(ぼんしょう)」とか(梵はサンスクリット語で神聖清淨の意)といいます。この梵鐘は「鳴り物」というジャンルになります。梵鐘以外にも木魚、太鼓、鏧子、印金などいろいろな「鳴り物」がお寺にあります。
 

【時報の鐘】

 
最近では騒音問題の為、都会では梵鐘を撞くところは少なくなってきました。みなさん御存じかと思いますが、梵鐘は除夜の鐘のときだけでなく、日常の朝と夕方に鐘を撞いているお寺もあります。この鐘は「時報の鐘」という意味合いであり、「除夜の鐘」とはまた意味合いが異なります。
ちなみに妙顕寺ではいつも午後5時に鐘を撞いています。
 
この「時報の鐘」の風習はだいたい江戸時代から行われているそうで、その時には午前4時を7つ、正午を9つ、午後6時を6つという数に、捨て鐘三下(最後に3回連続で叩く)を加えて撞くならわしになっていたそうです。最近ではどの家庭にも時計がありますから、いつでもどこでも正確な時間を確認することができるため、「時報の鐘」を撞くことの重要性は無くなりましたが、昔からの名残として今でも梵鐘を叩いているのです。
 
さて、ここで問題です!

「今現在行われている朝・夕の鐘の回数は決まっていると思いますか?」

みなさんは近くのお寺の鐘がいつも何回撞いているかじっくりと聞いたことがありますか?
 

 

正解を先にいいますと 「決まっていません」。

宗派として「この数を叩きなさい」という決まりはありません。
しかしながら、そのお寺や地域によっては決まっているところもあります。例えば。福井の方だと南無阿弥陀仏を唱えているところは、偶数を打ち、法華・日蓮宗は朝は奇数の数(7回or9回)、夕方には偶数の数(8回・10回)に捨て鐘1回を加えた数を打ちます(※お寺・地域によっては異なります)。奇数の数は朝には太陽が昇り、その日の運気を高める意味合いと偶数の数は穏やかにその日の安定を願うという意味が合い込められています。

実際のところ、なぜその回数なのかはそのお寺のお坊さんに聞いてみないと分からないのです。
 

【除夜の鐘】

 
では、次に「除夜の鐘」のように「清淨な鐘」としての意味合いです。ちなみにこの108の回数は今では12月31日しか叩きませんが、昔は日課として行われていました。というよりそもそも108回叩く方が正式なのです。厳格に鐘の撞き方を守っていたある禅寺ではまず最初に軽く鐘を摩する(擦る)こと3回します。そして、ゆるやかに18回、次にはやく18回という計36回を3回繰り返して108回としていたそうです。
 
多田孝正先生の「お位牌はどこから来たのか」という本のなかで、鐘についてこういうことが書かれていました。
 
「日本天台宗から高祖を崇めらている隋の天台智者大師(538-597)は、天台山の西麓の石城寺で臨終を迎えた。大師まさに逝かんとする時、維那(いな)の僧に次のように語ったという。
人の命がまさに終わろうとする時に、鐘磬の声を聞いてその正念を増すのである。だからその鐘の音を、その人の気が尽きるまで、ただただ長く久しく鳴らしなさい。身体が冷えていまった後に磬を響かしても何の役にも立たない』
大師も鐘の声の中に「諸行無常、是生滅法、生滅々已、寂滅為楽」を聞いたのであろう。このように見てみると、仏具(鳴り物)というものも、ただ法要の道具として存在しているだけではなさそうである」
 
と述べています。
梵鐘に限らず「鳴り物」は場を浄め整える という意味合いがあります。これは、単に仏様がいらっしゃる場所を浄め、整えるというだけでなく、出座している僧や参詣している方の心も落ち着かせる という意味でもあります。
たまに鐘を撞いていると近所の人がやって来て「いつも聞いているんです。この鐘の音を聞くと今日一日が無事に終わりましたという感じがするんですよ」と言って下さる方がいらっしゃいます。私の撞いた鐘を聞いて、そう思って頂けるのは有難いことです。
 

【まとめ】

 
鐘を聞いている人も清らかになるという視点はお坊さんだけに当てはまるだけでなく、除夜の鐘をつく一般のみなさまにも当てはまります。
よく除夜の鐘で鐘の音が割れるくらい力いっぱい叩く人がいますが、それは駄目です。特に除夜の鐘のときは近くにたくさん人がいるので、そんなに力を入れる必要はないのです。かといって小さ過ぎても行けません。適度な塩梅で撞くことが重要なのです。
 
自分の撞いた鐘を聞いている人がいる。その人の心がおだやかになるように」と思って今年の除夜の鐘を撞いてみて下さい。みなさんが「鐘つきマスター」になれますように。 ゴーーーン。
 
 
 【写真】
妙顯寺の鐘。江戸時代(1713年)鋳造
1965年、元々五重塔があった現在の場所に移転。
 
 
 

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